今から80年以上も前の作品「FANTASIA」です。
ファンタジアには、この1940年に公開された「FANTASIA」と、60年後に新たに公開された「FANTASIA 2000」があります。
「音楽を観る」作品として、クラシックとディズニー映像が一体となった作品です。
FANTASIA~1940 収録作品
各作品の最初と最後に解説(作品紹介)があります。
トッカータとフーガ・ニ短調(バッハ)
オーケストラのシルエットが抽象的な映像・色彩で構成されていたり、ストリングスを連想させる映像など、イマジネーションをかきたててくれます。
組曲「くるみ割り人形」(チャイコフスキー)
チャイコフスキーのバレエ組曲です。
曲に関連した登場人物は使わず、自然の生き物を題材にしたかわいいキャラクターがたくさん出てきます。
金平糖の踊り
ティンクのような妖精が飛び回るキラキラした花の世界です。
中国の踊り
かわいいキノコが一生懸命ステップを合わせて踊ります。
あし笛の踊り
花びらが水面でバレエを踊っています。
アラビアの踊り
水中を尾びれの長い金魚が泳ぎます。
目が大きくてまぶたもあってかわいいです。
ちょっとクレオ(ピノキオのゼペットじぃさんが飼っている金魚)に似てるかな?
ロシアの踊り
アザミの少年と蘭の花たちがコサック風のダンスを踊ります。
花のワルツ
最初と同じくティンクのような妖精が出てきますが、季節が秋に変化しています。
魔法使いの弟子(デュカ)
ミッキーマウスが魔法使いの姿をしている「魔法使いの弟子」が有名ですよね。
ファンタジアの中で、唯一ディズニーキャラクターが出演する作品です。
そもそも、この作品を短編映画にしようとディズニーは考えていました。
つまり、この作品がファンタジア誕生のきっかけになったんですよ♪
登場人物
- ミッキーマウス(魔法使いの弟子)
- イェンシッド(大魔法使い)
- ほうき
大魔法使いイェンシッドの弟子であるミッキーが、魔法使いの帽子を勝手に借りて、ホウキに水汲みをさせようとしたら失敗しちゃうお話です。
この作品のみ、「FANTASIA 2000」にも収録されています。
※デジタル方式で再現され音と映像が鮮やかに復元されました
春の祭典(ストラヴィンスキー)
20億年前の地球創世期を舞台にした作品です。
恐竜がたくさん出てきます。
そして大自然の力ですべてが滅んでいく・・・。
※長いです!
次の作品(曲)紹介の前に、サウンドトラックくんとの掛け合いがあります。
交響曲第6番「田園」(ベートーヴェン)
「田園」といえば玉置浩二!ではなく、ベートーヴェンの「田園」です。
ギリシャ神話の神々が暮らす「オリンポス」を舞台にしたアニメーションです。
登場人物
- ブラダス(セントール ♂)
- メリンダ(セントール ♀)
※セントールとは半身半馬のことです
この曲もちょっと長いです
時の踊り(ポンキエルリ)
バレエ音楽である「時の踊り」は、
- 朝…ダチョウ
- 昼…カバ
- 午後…象
- 夜…ワニ
- 最後…全員
などの動物たちがバレエを踊ります。
登場人物
- ミラ・ユパノーバ(ダチョウのバレリーナ)
- ヒヤシンス・ヒッポ(カバのバレリーナ)
- ベン・アリゲーター(ワニのバレリーノ)
コミカルタッチなので、思わず笑ってしまうシーンもありますよ。
禿山の一夜(ムソグルスキー)
次の曲「アヴェ・マリア」とセットの作品です。
ディズニーヴィランズ(悪者)の人気者?であるチェルナボーグがメインで出てきます。
ディズニーらしくないともいえる設定で、小さなお子さんはちょっと怖いかもしれません。
しかし、この設定は「邪悪なものへの聖なる戦い」で、夜明けのシーン(次の曲)へと続きます。
登場人物
チェルナボーグ(魔族を支配する魔王)
アヴェ・マリア(シューベルト)
朝霧の中、「アヴェ・マリア」のコーラスが響き、先ほどの邪悪なもの(失望・死・悲しみ)に打ち勝った、生と希望の光が差し、幕が閉じられます。
おまけ(知っトク情報)
「魔法使いの弟子」の大魔法使いイェンシッドの綴り(スペル)は、「YENSID」です。
反対から読むと・・・。
未公開:月の光(ドビュッシー)
アニメーションも録音も済んでいたにも関わらず、上映時間の調整でカットされてしまった作品です。
1942年に修整し、短編として完成したにも関わらず公開されませんでした。
しかし、1946年に再編集・再録音を行い、新しい形で「メイク・マイン・ミュージック」「青いさざなみ」の中に組み入れられます。
そして、1992年、オリジナル版の「月の光」が復元されました。
ファンタジア~魔法使いの弟子【動画】
おすすめ度 ★★★★☆
1940年の作品なので、映像が粗いです。
最新のCG映像に慣れている子どもにはちょっと不自然に映るかもしれません。
しかし、この時代にこれほどの作品を作り上げたことで、たくさんの人に影響を与えたといわれています。
ディズニーの歴史を語る上で外せない作品です。
ファンタジア2000もチェック
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