「田舎で暮らそう」といった内容のTV番組を観たり、都会の喧騒(けんそう)に疲れ果てたとき、田舎暮らしに憧れるようになる人も多いかもしれません。
しかし、
生半可な気持ちでは田舎では暮らせません。
田舎には田舎のルールがあるのです・・・
田舎で暮らすということ【移住】
そもそも田舎出身の方ならなんとなく肌で感じていたと思いますが、「移住」するとなると、旅行で訪れたときとは異なった大変さがあります。
田舎の人は親切?
都会の人をそんなに知らないので、比較することができませんが、田舎の人は親切な人が多いです。
でも偏屈な人も多いです。
「旅行先で知らない方がとっても親切にしてくれて、こういうところに住みたいと思った。」という経験がある人。
それは、あなたが単なる旅行者だったから親切にしてくれたのです。
住むとなったら別なのですよ・・・。
田舎は物価が安い?
実はそうとも限らないのです。
もちろん賃貸料金などは都会に比べたら随分安いですが、買い物に関してはお店を選べないので高くつく場合もあります。
今はネットで買い物ができるから便利ですけどね。
田舎の常識
ずっと同じ場所でしか暮らしたことがない方は、その地域のルールが世界共通!くらいに思っています。
ここで、私の住んでいる地域のルール(ここでの常識)を少し紹介します。
講組(こうぐみ)
私は、職場で初めてこの言葉を聞きました(私は大学でこの地に来て、そのままここで就職した)。
同僚が「講組の方が亡くなったので」と上司に告げると、「早く帰りなさい」と言われていたんです。
講組というのは、家の近所で、10~20軒ほどがあらかじめグループになっていて、そのグループのことを言います。
同じグループの家で不幸があった場合、その日の夜・翌日は各家庭2名手伝いに行かないといけない。という決まりがあるんです(地域によっては葬儀のみ。各家庭1名。などの場合もあります)。
女性のお手伝いは、お通夜の食事の準備や後片付けなどがメインです。
翌日の葬儀の際も同じような内容のことをします。
もちろん喪服にエプロン(白)持参です。
男性は受付をしたりするようです。
も・ち・ろ・ん 香典(5,000円ほど)も必要です。←亡くなった方が施設などにずっといて、一度も会ったことがなくてもです
男性の休日は、田植え・稲刈り・消防・地域の祭りに消える
田舎ですので、消防署が遠く離れたところにしかありません。
ですので、たいていの場合若い男性は「消防団」に所属します。
土日の集まりはもちろん、近くで火事があった場合は仕事中でも飛んでいかないといけません。
田舎の真実
私はここに住んで20年を過ぎたので、だんだんこの地域のルールが普通と思えるようになってきてしまったのですが、最初は戸惑いましたし、辛い思いもたくさんしました。
この地域から出たことがないおばさま方は、「そんなことも知らないの?躾(しつけ)がなってないわね!」くらいに思っていますから。
数年前に、山口県の山間部、過疎化が進んでいる部落で殺人事件がおきました。
加害者を擁護する気はありませんが、気持ちはわかります。
※参照記事※
【平成の八墓村】 山口県周南5人連続放火殺人事件 – NAVER まとめ
田舎の「村八分」は精神を病みます。
田舎はただでさえ人が少ない。
そこで嫌われてしまうとおしまいです。
田舎の人は余所者が入るのを嫌い、新しいことを嫌う傾向があります。
そんなの気にしない?
ゴミも出せませんよ。仲間に入れてもらえないと。
そして 噂話が大好き!です。
新しい人が引っ越して来たら、
おばさんA→B「Yさんとこに後妻がはいったらしいよ。」
おばさんC→B「Yさんとこの後妻は京都から来たそうで。」
おばさんB→D「Yさんとこの後妻は京都から来たんやって。舞妓さんでもしてたんかねぇ?」
おばさんD→A「Yさんとこの新しいの! 舞妓してたらしいで。」
「京都から来ました」と言っただけで、いつのまにか舞妓さんになってることが本当にあるんです。
舞妓さんならいいですけどね。
根も葉もない噂をたてられることはしょっちゅうです。
定年したら田舎で暮らす?
若いうちでも難しいのに、歳をとってからの移住はさらに難しくなります。
まず、余所者に田畑、家を貸したがりません。
荒地でも貸すのを嫌がります。
そして歳をとってから一番困るのが、救急車を呼んでも来るまでに数十分かかったりするということ。
市町村合併のおかげ?でいちばん近い病院までますます遠くなりました(日中は派遣?で街からお医者さまが来てくれている曜日もあります)。
もちろん線路は通っていないですし、バスも1日に数本です。
車の免許と車がないとかなり不便な生活となるでしょう。
そんな状況なのに、今は高齢者の運転について色々問題にもなっています。
田舎の良いところ
もちろん悪いところばかりではありません。
獲れたて無農薬のお野菜をいただいたり、子どもが外で遊ぶのを見守ってくれたりもします。
ただし、無農薬のお野菜ということは、
こういうことです。
また、 この辺りには、東日本大震災で移住してきた方がたくさんいらっしゃいます。
その方たちはほとんどの方が楽しそうに暮らしています(たぶん)。
無農薬のお野菜を栽培したり、ハタを織ったりして暮らしているようです。
田舎でも若い人ががんばっている地域もあるので、そこですと比較的暮らしやすいのかもしれません。
それにここまで田舎ではなくても、適度な田舎?を選ぶとそんなに苦労しないのかもしれませんね。
田舎暮らし。
あなたはしてみたいと思いますか?
おまけ
夏休み前に学校から配られた近所の危険な場所MAP マムシ出現率っ!!! pic.twitter.com/weyQVYu8uD — うーと (@utodisney) 2015, 7月 14